第3章4TGTGTGTGTGTGアポBmTORC1LipolysisSREBP-1cMTTPfatty acidsVLDL1SortilinライソソームSortilinER60pre-VLDLMTTPプロテオソーム脂肪組織P-bodyアポBmRNA血液循環へ613 血糖調節機構とその異常LDLRオートファジーアポC-IIIVLDLインスリンFoxO1アポC- III図26 2型糖尿病の肝臓における選択MTTPはアポBタンパクへTGやPLを付加し,その結果VLDL2が形成される.VLDL2は小胞体内でTGの脂肪滴と融合して巨大化してVLDL1に成長する.インスリンによるPI3キナーゼ活性化の結果,生成されるPIP3は陰性荷電が強く,VLDL2と脂肪滴との融合を阻害する.アポC-IIIは脂肪滴を安定化し,VLDL2との融合を促進する.したがって,インスリン作用によりアポC-III合成が低下すると,VLDL1合成も低下する.以上のように,インスリンは,アポB翻訳,VLDL2の形成,VLDL1への成熟のすべてのステップを阻害してVLDL1の生成を抑制する. 適量の脂肪酸はアポB-100分泌を促進し,過剰の脂肪酸はアポB-100分泌を抑制する.TGが付加されなかったアポBはER-associated degradation(ERAD)によるユビキチン-プロテオゾーム系で分解を受ける.脂肪酸は血中のFFAやDNLから供給され,両者ともインスリン作用を受けるため,インスリンはこのステップを介してもVLDL1の生成を調節している.Sortilin 1(Sort1)もVLDL1分泌を抑制する.mTORC1や小胞体ストレスは肝臓のSort1を抑制する.mTORC1はインスリンによる活性化を受けるので,この経路のインスリン作用は VLDL1分泌促進的に作用する可能性がある. さらに,後述する脂肪細胞のlipolysisに対する抑制作用を介して,インスリンは間接的にもアポB-100分的インスリン抵抗性図27 アポB合成とVLDL分泌 がアポB-VLDL合成経路,がアポB分解経路3小腸からのカイロミクロン分泌に対する作用6) インスリンは小腸からのカイロミクロン分泌を抑制5脂肪細胞におけるlipolysisに対する作用7) 脂肪細胞に蓄積したTGはTG加水分解酵素群の作泌を制御している.アポB分泌に対する脂肪酸の効果は濃度に依存し,中等濃度の脂肪酸は促進し,高濃度の脂肪酸は逆に抑制する.する.逆に,インスリン抵抗性を伴う肥満や2型糖尿病患者では,カイロミクロン分泌が増加する. インスリンは脂肪組織によるLPL産生を誘導する.LPLによってカイロミクロンやVLDLのようなTG-richリポタンパクのTGは加水分解を受け,カイロミクロンからカイロミクロンレムナント,VLDLからIDL,さらにはLDLへの変換が亢進する.一方,カイロミクロンレムナントやIDLの肝臓による取り込みもインスリンによって促進される.用を受けて,最終的にはTG1分子あたり1分子のグリセロールと3分子のFFAとに分解される.この過程は大略以下のように理解されている(図28)8).TGは脂肪組織トリグリセリドリパーゼ(ATGL)の作用を末梢組織でのVLDL・カイロミクロン異化に対する作用
元のページ ../index.html#3