HOME > 書籍詳細

書籍詳細

コアカリ準拠 臨床遺伝学テキストノート診断と治療社 | 書籍詳細:コアカリ準拠 臨床遺伝学テキストノート
―ゲノム医療に必要な考え方を身につける―

日本人類遺伝学会 編集

 B5判 並製 208頁 2018年10月26日発行

ISBN9784787823168

正誤表はPDFファイルです.PDFファイルをご覧になるためにはAdobe Reader® が必要です  
定価:3,850円(本体価格3,500円+税)
  

ご覧になるためにはAdobe Flash Player® が必要です  


ゲノム医療が一般的となった現代,これからの医療に不可欠な“臨床に即した遺伝医学”を15の講義形式で解説.コア・カリキュラムに準拠し,各講義には具体的なケーススタディと考えをまとめるセルフアセスメントを掲載.また,2大別冊付録として用語解説とコミックを収録.日本人類遺伝学会が,次世代を担う医師や遺伝看護,遺伝カウンセラーを志す医療系学生すべてにおくる臨床遺伝学の教科書がここに!

関連書籍

ページの先頭へ戻る

目次

序文
医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)対応表
本書の使い方
本書における用語について
編集委員会・執筆者一覧

Ⅰ Basic篇
第0講義 臨床遺伝学とは? 遺伝カウンセリングとは?/川目 裕 
第1講義 常染色体劣性遺伝(AR)/坂本 修
第2講義 常染色体優性遺伝(AD)/長谷川奉延
第3講義 X連鎖遺伝/松尾真理
第4講義 ミトコンドリア遺伝/三牧正和
第5講義 染色体異常/清水健司
第6講義 エピジェネティクス/副島英伸
第7講義 がん/中島 健
第8講義 DNAレベルの個体差/尾内善広
第9講義 家系図の描き方,遺伝的リスクの推定/三宅秀彦

Ⅱ Advanced篇
Advanced篇開講にあたって/三宅秀彦
第10講義 小児疾患/吉橋博史
第11講義 出生前診断/山田崇弘
第12講義 成人発症疾患①/古庄知己
第13講義 成人発症疾患②/矢部一郎
第14講義 遺伝情報に基づく治療/矢形 寛 

索引

コラム1 Sanger法/中山智祥
コラム2 モザイク/三宅秀彦
コラム3 PCR法/中山智祥
コラム4 染色体分染法/中山智祥 
コラム5 染色体FISH法/中山智祥 
コラム6 マイクロアレイ法/中山智祥
コラム7 網羅的遺伝子解析/中山智祥 
コラム8 次世代シークエンス法/中山智祥 
コラム9 エクソーム解析,IRUD/吉橋博史
コラム10 NIPT/山田崇弘
コラム11 バイオテクノロジー(生物工学・生命工学)/井本逸勢 
コラム12 ゲノムデータベース/古庄知己 
コラム13 遺伝子治療/池田真理子 
コラム14 遺伝子検査ビジネス/高田史男

別冊付録1 臨床遺伝学を学ぶための基礎知識
1 遺伝子の構造と染色体/小橋 元
2 セントラルドグマ/小橋 元
3 染色体の構造と染色体異常/佐村 修
4 体細胞分裂/佐村 修
5 減数分裂/佐村 修
6 変異/古川洋一
7 DNA損傷と修復/古川洋一
8 Mendelの法則/井上 健
9 遺伝率/井上 健
10 集団遺伝/井上 健
11 家系図の描き方
12 出生前診断/鈴森伸宏
13 遺伝学の歴史/難波栄二

別冊付録2 コミック
あなたのそばに~臨床遺伝学が役立つとき~

ページの先頭へ戻る

序文

本書は,今まさにゲノム医療が実現しようとしているこの時期に,日本人類遺伝学会が満を持して世に送り出す,医療系学生向けの臨床遺伝学の教科書である.従来,わが国では遺伝医学は基礎医学に分類されており,大学医学部においても知識に重点を置く教育がなされてきた.しかしながら,保険診療体系のなかにもゲノム医療が組み入れられるようになったいま,これから卒業する医療系学生にとって臨床に即した遺伝医学を学んでおくことが必要である.旧来の教科書と異なる本書の特徴は,各種の遺伝性疾患症例のケーススタディを通じて問題点を理解できるように工夫されたBasic篇と,実臨床で問題になる場面を想定したAdvanced篇から構成されている点である.さらに,専門用語を調べることなく本文を通読できるように別冊付録の用語集を添付するとともに,実臨床で遭遇する問題を体験できるようにストーリー性豊かなコミックも用意した.また,医師国家試験も念頭に,平成28年度に改訂された医学教育モデル・コア・カリキュラムにも対応する配慮を行った.本書の作成にあたっては,日本人類遺伝学会のなかで遺伝医学教育に関連する5つの委員会(教育推進委員会,臨床遺伝専門医制度委員会,遺伝医学セミナー実行委員会,臨床細胞遺伝学セミナー実行委員会,広報委員会)のメンバーが中心となり担当した.メンバーはいずれも遺伝医学の卒前・卒後教育に携わってきており,こんな教科書が欲しかったという切実な思いが結実したといえよう.

ぜひ多くの医療系学生に活用されることを願っている.

2018年9月
 一般社団法人 日本人類遺伝学会 理事長
 松原洋一