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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2023年 Vol.90 No.8 2023-07-19

これからの性教育−タブー視せずにポジティブに捉える−

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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掲載論文

企画 五十嵐敏雄

Ⅰ.現状と問題点と未来
 1 .性教育の未来へ向けて「生と性の健康教育」 / 安達知子
 2 .日本の性教育の歴史・現状と課題 / 北村邦夫
 3 .海外の性教育の現状―国際セクシュアリティ教育ガイダンスを踏まえて― / 門間美佳
 4 .日本の性暴力の現状とその被害者支援―ワンストップ支援センターからの報告― / 加藤治子

Ⅱ.性教育の実際
 5 .日本産婦人科医会作成性教育スライド「思春期ってなんだろう性ってなんだろう」の活用 / 江夏亜希子
 6 .学校医と養護教諭のための思春期婦人科相談マニュアルの活用 / 宮国泰香
 7 .#つながるBOOKの活用 / 高橋幸子
 8 .学習指導要領を超えた性教育―東京都での取り組み(中学・高校)― / 塚田訓子・他
 9 .家庭と連携した学校における性教育―集団指導と個別指導― / 井上聡子
10.性暴力防止のための生命の安全教育の取組―絵本「おしえて!くもくん」の活用― / 小笠原和美
11.「生命の安全教育」の特徴と「期待」 / 艮 香織

Ⅲ.教員・助産師・家庭による性教育
12.学校と連携した性教育を行うために / 赤澤宏治
13.男子の性教育 / 今井 伸
14.助産師による性教育―20年間大切にしてきたこと,現在強化していること― / 川島広江
15.「男女のミゾ」の正体―男女の相互理解のために― / 黒川伊保子

連 載
弁護士が答えます!法律にまつわるあれこれ
ネット上の問題投稿に対してとり得る手段は? / 水上裕嗣

症 例
子宮体部原発と考えられた悪性リンパ腫の1例 / 田島朝宇・他

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ねらい

 「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」という性教育の国際基準の改訂版がユネスコから発刊されている.年代別に何を具体的に教えるべきかが示されており,幼少期から指導項目に性行為が含まれ,相手の同意を尊重することの大切さ,責任ない立場で妊娠することの意味が教えられる.一方,日本では学習指導要領に「はどめ規定」なるものが存在し,学校教育では性行為を教えられない状況にあり,中学1年生で受精や妊娠を学ぶが,性行為が何かを学ばないまま,中学校3年生で性感染症とコンドームの使用方法を学ぶ.また男子は射精が何かも教えられないまま夢精を経験する.今までも教育現場では性行為を正しく教えようとする動きはあったが,2003年の七生養護学校事件などで教育委員会や保守派の国会議員の反対を受けて性行為を教えることは禁じられてきた.しかしながら,最近は教育現場だけでなくPTAからも適切な性教育に対する要望があって産婦人科医や助産師に講演依頼があり,草の根的に課外活動で希望者に対して性教育が行われている.確かに学校で性行為について聞きたくない子どももいるだろう.そうしたなか,文部科学省は2023年4月から「生命(いのち)の安全教育」という性犯罪・性暴力対策を目指した精一杯の性教育をスタートさせた.
 人間には子孫を残すための本能が備わっている.子どもが異性に興味をもつのは自然なことであり,正しく導いて相手の同意を得ることの大切さを学ばせるのは大人の役割である.正しい性教育により子どもたちは性をタブー視せずにポジティブなものとして捉え,将来の充実した男女関係が築けるようになる.性暴力を減らし少子化対策にもなる.
 本特集では「これからの性教育」と題して適切な性教育の内容と教え方,努力の仕方などをエキスパートに伺う.性教育の現状と今後と問題点についてもご解説いただく.正しい努力は性教育の現状を少しずつ改善させる.本号が,皆様が性教育の講師になる際のバイブルとなり,日本でもより多くの子どもたちが正しい性教育を受けられるようになることを期待してやまない.

(帝京大学ちば総合医療センター産婦人科 五十嵐敏雄)

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2024年 Vol.91
No.5 特集/女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて最新号
No.増刊号 特集/これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
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No.2 特集/産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
No.1 特集/産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023改訂のポイント
2023年 Vol.90
No.12 特集/婦人科外来診療レベルアップ−病状の評価分類と治療指針−
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No.7 特集/ここまで進んだ産婦人科領域の検査法
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No.5 特集/時間の流れと産婦人科生物学
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2022年 Vol.89
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2021年 Vol.88
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2020年 Vol.87
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