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診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2024年 Vol.91 No.4 2024-03-19

子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

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https://www.m2plus.com/content/isbn/9784015011204
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掲載論文

企画 五十嵐敏雄

Ⅰ.子宮全摘後の機能障害
1 .子宮全摘後の骨盤臓器脱 / 古山将康・他
2 .子宮全摘後の排尿障害・排便障害 / 関山健太郎
3 .子宮全摘後の卵巣機能・性機能障害および腟断端離開 / 馬場 聡
4 .子宮全摘時のエネルギーデバイスによる尿管損傷 / 荻島大貴

Ⅱ.様々な子宮全摘と機能温存
5 .腹式単純子宮全摘 冨尾賢介
6 .広汎/準広汎子宮全摘術・広汎子宮頸部摘出術(トラケレクトミー) / 川名 敬
7 .全腹腔鏡下子宮全摘術 / 吉越信一・他
8 .vNOTESを用いた鏡視下子宮全摘 / 羽田智則・他
9 .ロボット支援下腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 / 安彦 郁・他
10.腹腔鏡下子宮腟上部切断術 / 伊熊健一郎・他
11.帝王切開時の子宮摘出―Porro手術 vs. 子宮全摘― / 杉本充弘・他

Ⅲ.術式別の機能再建
12.腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)&ロボット支援下仙骨腟固定術(RSC) / 大木慎也・他
13.腟式子宮全摘術と腟式骨盤臓器脱手術(native tissue repair)―その有用性と手技上のtips and tricks― / 永田一郎
14.vNOTESを用いた鏡視下子宮全摘+腟断端仙骨子宮靱帯固定術 / 青木志保・他
15.子宮移植手術 / 木須伊織

連 載
漢方よもやま話 第4回
当帰芍薬散 / 能㔟充彦

弁護士が答えます!法律にまつわるあれこれ
診察中に録音をする患者さんがいるのですが,拒絶できるものなのでしょうか? / 福原正和

専門医・認定医をとろう!私の体験記 第10回
性感染症学会認定医(日本性感染症学会) / 木寺信之

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ねらい

 産婦人科の手術は摘出するばかりで機能温存や機能再建するものはないといわれてきたが,いまや子宮の手術に限ってはそうとはいえない.卵巣摘出の場合と異なり術後のホルモン補充までは通常心配ないが,子宮を不用意に摘出してしまうと失われる機能がいくつかある.妊孕性が消失するのはもちろんのこと,子宮を支える靱帯などを失って骨盤臓器脱になることもあるし,長期的にみると冠動脈のトラブルが増えるという話もあるし,大きめに摘出すると排尿障害や排便障害を起こすこともある.ほかにも術後に性行為時の感覚が変わるという話もあり,患者としては術後の傷や侵襲も気になるところであろう.子宮摘出術は産婦人科手術の基本であり,出血が少なく目的を達成し安全に行われるのが一番であるが,子宮が骨盤臓器の1つとして支持組織の中心にあること,尿管だけでなく膀胱や直腸や卵巣に分布する神経や血管の走行も意識して手術を行わなければ,最終的に患者のためにならない.
 最近は,子宮摘出の際に将来的な骨盤臓器脱を惹起させぬようにしたり,排尿障害が起こらないようにしたりする機能温存手術だけでなく,子宮や膀胱を支える組織が分娩や加齢などで損傷して骨盤底筋群の機能が失われた状態に対して新たに子宮を摘出して支持組織に固定し直す機能再建を目指した手術が行われている.また,手術の方法やアプローチに関しても開腹や単なる腹腔鏡だけでなくロボット支援下手術や腟からの内視鏡で子宮を摘出する方法も普及しつつある.一方で子宮頸部を残した手術のほうが望ましい症例が再検討されるなど子宮摘出術は確実にアップデートしている.さらに,もともと子宮がない方だけでなく,子宮を摘出したうえに別の子宮をドナーから臓器移植して妊孕性を維持させるという究極の機能温存・機能再建手術が準備段階に入っており,近い将来,日本でも現実のものになると思われる.
 本特集は,子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデートと題して,この分野で最先端の先生方にご執筆いただいた.本号が,皆様の子宮摘出のレベルアップになり,患者がその恩恵を授かることを期待してやまない.

(帝京大学ちば総合医療センター産婦人科 五十嵐敏雄)

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2024年 Vol.91
No.12 特集/子宮内膜・子宮内腔とその異常最新号
No.11 特集/再発・転移をきたした婦人科がんの治療
No.10 特集/母児を感染から守る-妊産婦の感染症アップデート-
No.9 特集/ホルモン療法の使い分けと使用中・使用後のあるある
No.8 特集/PMS・PMDDのすべて
No.7 特集/どうする? 産婦人科救急-ハイリスク患者の周術期管理-
No.6 特集/周産期メンタルヘルスを深掘り!
No.5 特集/女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて
No.増刊号 特集/これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
No.4 特集/子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート
No.3 特集/婦人科がん化学療法の進化−最適レジメンと管理を考える
No.2 特集/産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
No.1 特集/産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023改訂のポイント
2023年 Vol.90
No.12 特集/婦人科外来診療レベルアップ−病状の評価分類と治療指針−
No.11 特集/子宮頸がんの包括的戦略
No.10 特集/血栓に強くなる−産婦人科診療に活かす最新知識−
No.9 特集/ウィメンズヘルスと栄養素・サプリメント
No.8 特集/これからの性教育−タブー視せずにポジティブに捉える−
No.7 特集/ここまで進んだ産婦人科領域の検査法
No.6 特集/「痛み」に強くなる
No.5 特集/時間の流れと産婦人科生物学
No.増刊号 特集/ここまでわかった産婦人科の病態生理
No.4 特集/保険適用になった不妊治療−できること・できないこと
No.3 特集/子宮体部悪性腫瘍の最前線
No.2 特集/超音波がもたらす産婦人科診療の新機軸
No.1 特集/産婦人科漢方ステップアップ−三大処方の次なる一手とは−
2022年 Vol.89
No.12 特集/月経困難症治療あるある
No.11 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
No.10 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(1)婦人科編
No.9 特集/プロゲステロン・プロゲストーゲン・プロゲスチン−黄体ホルモンのすべて
No.8 特集/ここまで進んだ産婦人科関連の予防医学
No.7 特集/産科診療の進む道-診療ガイドラインの先にあるもの-
No.6 特集/HPVワクチンのこれまでとこれから
No.5 特集/やせ・肥満と女性のヘルスケア
No.増刊号 特集/こんな時どうする?他科とのコミュニケーションガイド
No.4 特集/婦人科腹腔鏡下手術TLH/LM/LCの基本とコツ
No.3 特集/新型コロナウイルス感染症が産婦人科診療に与えた影響
No.2 特集/早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理−私はこうみる
No.1 特集/外陰疾患 AtoZ
2021年 Vol.88
No.12 特集/少子化時代における就労女性の不妊治療
No.11 特集/変わる婦人科がん薬物治療
No.10 特集/帝王切開−明日からできる工夫と留意点−
No.9 特集/骨盤臓器脱(POP)のすべて−診断と治療の最前線
No.8 特集/卵巣 Up to Date
No.7 特集/婦人科がん機能温存治療のすべて
No.6 特集/OC・LEPガイドライン2020年度版を読み解く
No.5 特集/胎児モニタリング with Corona
No.増刊号 特集/画像!−エキスパート直伝 産婦人科画像診断−
No.4 特集/産婦人科医も知っておきたい歯科の知識
No.3 特集/QOLを考える
No.2 特集/これでわかる 婦人科稀少腫瘍
No.1 特集/最新産婦人科遺伝診療ABC
2020年 Vol.87
No.8 特集/プレコンセプションケアってなに?