株式会社 診断と治療社

診断と治療 最新号

  • わが国の内科総合誌のパイオニアで,数ある総合誌のなかでも抜群の安定性と評価を誇る.
  • 新進気鋭の編集委員を迎え,最新情報を盛り込み読みごたえ満点.連載企画も充実.
  • 増刊号も毎回シャープな切り口と実臨床に役立つ内容が大好評.
  • 2色刷のビジュアルな誌面で読みやすい.

雑誌「診断と治療」2025年 Vol.113 No.9 消化器不定愁訴 スッキリ解決で患者満足度アップ!

定価:
2,970円(本体価格 2,700円+税)
在庫:
在庫あり
カートに入れる

電子版はこちらからご購入いただけます.

バックナンバー

バックナンバー 一覧

当社発行の雑誌は論文単位でPDFファイルのダウンロード購入が可能です.
詳細はメディカルオンライン,医書.JP Pay Per View サービスをご確認ください.

掲載論文

カラー口絵
ねらい  土屋輝一郎
総 論
 消化器不定愁訴とは?  田村泰弘,小笠原尚高,春日井邦夫
 消化器不定愁訴に対する検査  大島忠之
 総合病院・専門医に紹介するタイミング―機能性ディスペプシアと早期慢性膵炎の鑑別―  中村 拳,阿川周平,二神生爾
 見逃してはいけない場面・サイン  髙木智久,内山和彦

不定愁訴への初期対応
 胸やけ  飯島克則
 嘔気・胃部不快感(ディスペプシア)  大島 開,秋山純一
 食欲不振  久保田英嗣,片岡洋望
 腹部膨満感  奥村利勝
 排便不快  金澤 素

不定愁訴をきたす疾患と治療
 逆流性食道炎(胃食道逆流症)  小池智幸,齊藤真弘,正宗 淳
 機能性ディスペプシア  北條麻理子,竹田 努,永原章仁
 胃不全麻痺  森 英毅,鈴木秀和
 下痢症  柿本一城,中村志郎,西川浩樹
 便秘症  笹平百世,松本啓志,塩谷昭子
 消化器不定愁訴に対する漢方療法  玉野雅裕,加藤士郎,中村優子,小倉絹子

薬剤の臨床
 ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)の副作用発現頻度調査  鈴木康之,久田孝光,松本 裕,倉橋まどか,岸 信一郎,若林 亘,寺澤松美,三成美由紀

連載
何だろ? ちょっとエコーに聞いてみる?
 心窩部痛の原因は?  畠 二郎
弁護士が答えます! 法律相談クリニック
 内容証明郵便が届いたらどうする?  清水 徹

ねらい

 消化管は腹部症状を自覚しやすい臓器であり,嘔気,食欲不振,腹部不快感,排便異常など様々な症状を訴えて患者が受診する場面が多い.しかしながら,医師側は不定愁訴をクリアに解決することに難渋されていることと思う.軽度の症状のみで検査を行うと非常に多くの患者に対して内視鏡検査やCT検査を行うこととなり,患者負担や医療経済的にも効率が悪くなる.一方で,全く検査しないと重大な疾患を見逃すことも危惧される.また重い症状の患者に対して各種検査を施行しても器質的所見を認めない場合,不定愁訴のみを軽快へと導く治療に難渋する.患者は症状を自覚していることからも治療開始まで長い時間をかけることができず,短期間で適切な診断と治療介入の必要に迫られる.特にクリニックや市中病院ではそのような患者が多く受診しており,一般内科医師や若手医師にとって早期に解決したいニーズが高まっていると思われる.
 そこで本特集では,消化器に関連する不定愁訴の視点から症状の評価,行うべき検査,鑑別すべき疾患,治療など医療現場での実務に直結するテーマを企画させていただいた.不定愁訴を主訴に来院された患者に対して「まず何を行うべきか?」「診断のポイントは?」「患者へどのように説明するか?」など実臨床において困る場面を,医師・患者双方とも満足して診察を終えることができるための1冊としている.
 総論として,消化器不定愁訴にはどのような症状が存在するのか,その症状に対して行う検査,専門医への紹介のタイミング,見逃してはいけないサインなどを幅広く解説いただいた.また,各論では外来診療でよく遭遇する症状を中心にテーマとして選定しており,患者の訴えに対応した診断,治療を解説いただいた.主要な消化器不定愁訴を背景とした代表疾患も網羅された構成に仕上がっており,日々の診療にお役立ていただければ幸いである.最後に,ご多忙にもかかわらず原稿をご執筆いただいた諸先生に感謝申し上げる.

筑波大学医学医療系消化器内科
土屋輝一郎
top