株式会社 診断と治療社

小児科診療 最新号

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  • 「増刊号」を年2冊、「特大号」を年1冊発行.読者の厚い信頼に応える内容で日常診療に不可欠な情報満載.

雑誌「小児科診療」2026年 Vol.89 No.1 外来でみる小児のコモンな感染症

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掲載論文

序文 /久田 研

Ⅰ.皮膚
治らないおむつ皮膚炎  /杉村知江子
滲出液を伴う発赤と表皮剝離  /遠山雄大
頬紅潮と上肢の発疹  /要藤裕孝
体幹の発疹  /寺田喜平
解熱後の発疹  /井上佳也
痛みを伴う集簇する赤い斑点と水疱  /渡辺大輔
熱感と圧痛を伴う発赤腫脹  /五十嵐 成

Ⅱ.口腔
口腔粘膜の異常  /吉田美智子
歯ぐきの発赤腫脹,口内炎  /西村直子
咽頭痛・口呼吸  /藤井可絵
軟口蓋の小点状出血・苺舌  /関 満

Ⅲ.感覚器
眼脂,結膜充血,眼瞼の腫瘤  /内尾英一
目の周囲が赤く腫脹  /神川洋平
耳が痛い  /宇田和宏
耳の下が腫れた  /仲野敦子

Ⅳ.呼吸器
犬吠様咳嗽  /岸部 峻
喘 鳴  /小林久人
激しい乾性咳嗽  /大石智洋

Ⅴ.消化器
嘔吐・下痢  /新妻隆広
腹痛・血便  /葛西健人

Ⅵ.泌尿器
尿の混濁,異臭  /梶保祐子

Ⅶ.中枢神経
意識障害  /小俣 卓

ねらい

久田 研  /久田小児科医院

 今回の小児科診療の特集テーマは,『外来でみる小児のコモンな感染症』です.小児の感染性疾患は,新型コロナウイルス感染症のパンデミック前後で,一時的な激減と,その後の「揺り戻し」による急増により,流行状況が大きく変化しています.2023年,ヘルパンギーナは過去10年で最多レベルの流行でした.2025年は伝染性紅斑が過去10年で最大規模に流行しました.百日咳も過去最多レベルの全国的な流行状況にあり,マクロライド耐性化が懸念されています.マイコプラズマも同様に再流行しています.このように小児感染症は,季節性も含め従来の周期的な流行が崩れ,そのパターンは不規則化しています.そのような状況を鑑み,小児の一般的な感染性疾患を見直し,より適切な診断と治療,また,その予防につながるよう今回の特集を企画しました.
 本特集では,外来診療でよくみる小児の感染性疾患を,臓器ごとにまとめ,それぞれの分野で活躍されている先生方に専門的な視点から解説をお願いしました.感染性疾患は,視診からの診断も大切です.特徴的な所見があるものは,写真の掲載をお願いしました.外来診療にあわせて,疾患名からの解説ではなく,視覚や主要な症状を入り口として,想定される疾患と鑑別について解説いただきました.疾患の説明には,保護者への説明を含めていただき,鑑別疾患は感染性疾患に限らず重要な非感染性疾患があれば鑑別のポイントを含め解説いただいています.そして,最後に,その疾患に関連する最新情報やトピックスを織り交ぜて解説いただきました.外来でみるコモンな感染症がテーマです.これから小児の外来診療をはじめられる先生方には,その基本的な解説書として,小児診療を専門とされる先生方には,基本的な疾患をあらためて理解するとともに,最近の知識を得られる特集として,お役立ていただければ幸いです.
 最後になりますが,このような機会を与えていただきました本誌編集主幹・編集委員の先生方,診療でご多忙のなか執筆をご快諾いただいた著者の先生方,そして,編集部の方々に深謝申し上げます.
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